全身全霊を注ぐ経営 ー機関紙145号ー

最初に「人生の結果=考え方×熱意×能力」であるとの記載があった。
これは今まで何度も聞いているが、周りの人を見ていると、本当にその通りだと感じる(特に息子)。能力は多少あるのに、努力を怠って成功できない者、または能力が高くても、考え方がよくないために周りの協力や信用を得られないもの。。。
自分だけのことを考えるのではなく、もう少し相手のことを思いやるとか、まわりの役に立とうという気持ちを持ってくれるといいのだが。
そしてもう一つ聞かせたい言葉が。

『おまえは、「すれば」できると思っている。ところが、その「すれば」が、おまえにはできていない。だから、お前の成績は真ん中なんだ。自分では「すれば」一番を抜けるだろうと思っているが、それだけの集中が全くできていないのだ。普段サボっていても本気で取り組めば、一番になれるだろうと思っているかもしれないが、それは錯覚である。』

「やればできる子なんです!」とかよく言われるが、誰だってやればできる。
実際にやること(行動)が難しい。やらないから、できないのだ。
今回の塾長講和での気づきは大きく3つ。

1、苦境の時にどうするか

まず、今すぐやるべきこととして「あらゆるムダを省くこと」。つまり「経費を最小に」ということである。苦しい時に行うことで、最も効果が上がる。不況の時こそ、体質を強化する最も良い機会である。
今は自社も売上が思うように伸びず、大変苦労をしている。
おそらく、将来振り返った時に「あの頃はどうなるかと思った」と思うほどである。早速、あらゆるムダをチェックして合理化を図り、筋肉質の会社にしていかなければならない。

2、値決めは経営

商品の価格について、次のように書かれていた。
「買った人が喜び、売った人が喜び、それをまた買った人が喜び、みんなが喜ぶことが条件。」
誰かだけが儲かったり、誰かが損をして悲しむのであればそれは商売にならない。

京セラは、創業当初は松下電器の下請けをしていた。毎回値切られ、しまいには決算書までチェックされて、値引きに応えてきた。他に取引先がなかったからだ。それでもその度に合理化をすすめ、利益のでる体質をつくってこられた。

うちの会社も、時々大幅な値引きを要請されることがある。
そのお客さんは上場会社である場合が多い。
しかし言われる通りにしていては、そのお客さんは喜ぶかもしれないが、会社も、協力会社も泣かなければならない。そう考えて受け入れることはあまりないのだが、もしかしたら企業努力が足りないのかも知れないと感じた。

3、公私混同をしない

「公私の区別は峻烈に、厳しすぎるくらいに切り分けをしていかなければならない。」

「公私をはっきり分け、全身全霊で打ち込んで、たいへんな犠牲を払ってでも会社に貢献しているその姿は、従業員から見ても非常に美しいものである。彼らも、そういう経営者なら付いていく。また、従業員以上に経営者ががんばっているからこそ、従業員にも厳しいことが言え、それを分かってくれる。」

これは今期の私のテーマである。
今までは、あまり税金を払いたくなかったので、経費にできそうなものは全て経費として処理して来た。
しかし、今期はそういった税金対策はせず、どこまで利益率を上げられるか?を意識して経営を行なっている。ちなみに盛和塾では、「経常利益率が10%以上ないと経営してるとはいえない」と言われている。
しっかりと利益を計上し、内部留保を高めて、強い会社にしていきたい。
最後に、運命というものは存在する。しかし変えられるとあった。
心からそう思い続けていると、そのようになるものである。もちろん今すぐにはできないが、まずはそのように「善きことを思う」ことから始める。強烈な思いは成就する。「自分には素晴らしい人生が広がっているのだ」と信じること。
だめだろうなぁと思ってたら、本当にその通りになってしまうから。
きっとうまくいく!と信じ、これからも一生懸命頑張っていきます。

経営者の判断基準 ー機関紙144号ー

今回の内容は、1994年(28年前)の塾長講話。
そのせいか、荒々しく厳しさを感じさせられる内容であり、基本的な内容は経営の12か条の一部であるのだが、今までとは違った語り口であるために、新たな発見を多く得ることができた。

「トップの「器を大きくする」ためには、心に立派な、判断基準をつくること。そして、その判断基準を「人間として何が正しいのか」と定めれば、過ちを犯すことはなくなっていく。」

そして、「経営理念を「全従業員の物心両面の幸福を追及する」と定めたことで、厳しく指導することに躊躇することがなくなった。「みんなの会社だから、いい加減に働くな!お前も頑張れ!。」「文句を言うやつはもういらん。なんでそんな奴の一生の面倒を俺がみなければならんのだ。」「一生懸命働きたいという人が集まり、そのみんなを幸せにするための会社だから、辞めたい人は必要ない。」」

経営理念の「従業員の物心両面の幸福を追求する」とは、ただ受け身で待っていれば、社長が運んできてくれるというのではない。全員が幸せになるために、みんなで頑張るのだ。それは無理ですというのなら、違う会社に行った方がいい。
次に、「全員がベクトルを合わせ、力を合わせて仕事をしていく」ために、「社長が従業員を惚れさせなければならない」とあった。
私は特にそうなのだが、「この人についていきたい」と思う人の言うことなら認めてもらおうと頑張ろうとするが、そうでなければ「仕事だから」と消極的な考え方で、使命感もなく、やらされ仕事になってしまう。
現在、PTAの役員(広報部長)を長年やっているが、PTA会長によって私のモチベーションは大きく変わっている。前にも書いたかもしれないが、この会長のためなら!と思うとすごい力がでて、周りも巻き込み、閉鎖的な学校の体質と戦いながらもPTA広報紙の改革を行って、結果コンクールで県で1位、全国審査にも入賞することができた。その時のメンバーとは、今でも信頼関係で繋がっている。
それが、今の会長はいい人なんだけど頑張ろうという気力が起きず、とりあえず仕事だからやらなきゃという感じでやってる。周りも仕方なしにやってるような感じ。結果も大したことないし、仲間同士の結束感も薄い。
同じ人間でも、トップでこんなに変わるのだ。
従業員が悪いんじゃない、全てはトップの責任なのだ。
では、従業員が惚れ込んでくれ、尊敬してくれる経営者になるにはどうすればよいか?
自分のため(利己)に経営するのではなく、従業員の幸福のため(利他)という純粋な気持ちをもち、常に奢らず自分の教養を磨き、知性を磨き、人格を磨いていくこと。
それらを教えてくれているのが盛和塾なのである。
そしてベクトルを揃える理由については以下のように記されていた。
「中小企業が力を出そうとするならば、なんとしてもみんなの考え方を、一緒の方向へ揃える、つまりみんなが一緒になって同じ方向を向いてくれれば、少しでも仕事ができるわけだから、ベクトルを揃えなければならない。」
「みんなについてきてもらって、みんなの力を集めなければならない。そのために朝礼で「実は昨日、こういうことがあったけど、これじゃ困るのです。こうしてもらわないといけません」と父親ほど年の違う専務をみんなの前で立たせて説教をした。」
当時の塾長の厳しさを感じた。そして、

「ベクトルを揃えるには、説得をしなければならない。説得とは、相手に「なるほどな」と思わせること。」

そのために「自らを磨いていかなければならない」のだ。
私はこれまで従業員を説得することはほとんどしてこなかった。
しかし、このフィロソフィを学び出してからは、少しずつ「会社をこうしたいんだ。だからこうして欲しい」ということを正直に伝えられるようになってきた。
まだまだ全員のベクトルは揃っておらず、ようやくスタート地点に立てたかなという程度だが、これからもっとみんなの力を合わせ、更に大きな力が発揮できるよう努めていく。
そして「誰にも負けない努力をする」ことが「盛和塾での第一歩」であり、一番大事なこと。朝7時から夜10時まで働いていても、それより働いている人がいれば、誰にも負けない努力とは言えない。まだまだ私は第一歩も踏み出していなかった…(~_~;)
そして最後に「儲け」に対して記されていた。
どうも日本人は儲けることに対して罪悪感があり、私も少なからずそういうあったのだが、この文章を読んでなるほどと思った。

「きれいな心というのは、自分が儲からなくてもよいというものではない。五人でも十人でも二十人でも、その従業員を幸せにしていくための心である。そのためには儲からなくてはいけない。そして会社が立派にならなければいけない。」

「中小企業の経営者が立派になれば、経済も豊かになっていくし、同時に社会そのものが立派になっていく。経済活動があってはじめて潤いのある豊かな社会ができる。」

「県庁や市役所や学校など、それらは全部、われわれの税金で賄われたもの。では、誰がもとのお金を作ったかというと、われわれの経済活動でしかない。それが回り回って税金となり、国の予算として流れていく。事業をしている人達がいるからこそ、国がある。そして従業員にも給料を払っている。」

我々が頑張って稼ぐことで、社会が豊かになっていくのだ!
だからもっと胸を張って堂々と稼いでいこう。

社員面談

本日は社員2名と面談。
7月は年に一度の昇給月であり、賞与の支給日でもあるので、会社の現状を共有し、お互い話し合って納得した上で内容を決めていくのだ。
今回は双方にとってかなり厳しい内容となってしまった。。。
そして簡単な評価を従業員に伝え、逆に従業員から会社への要望を聞く。その後はフリートーク。私の経営の考えを語り、従業員からの意見を聞く。
周りからは面談をやってるだけでも立派だと言われるが、私はまだまだ全然ダメだと思ってる。
今回の面談はお互いを知り、理解し合って信頼関係を築いていくのが目的だったのだが、まだお互いに半分も理解できてないように思う。
そして、稲盛さんは従業員にエネルギーを注入すると言われるが、私がやると、逆に相手のエネルギーを奪っているように思う。
相手のモチベーションを上げるどころか、逆に下げてんじゃないかと思う。相手がだんだん元気が無くなっているように思える。これじゃいけない。
もしかしたら、私は一生懸命相手の話を聞いておらず、自分の意見を押し付けているだけなのかも知れない。
次回の面談は、何も言わずに我慢して聞き役に徹してみようかな。

企業における自己革新 ー京セラの新製品開発を通じてー 機関紙143号

今回は「企業が成長発展をしていくためには、自己革新をはかる、つまり自ら変革をし続けるしかない」という内容であり、京セラがこれまで行ってきた新製品開発を事例に解説されていた。
もともと京セラの創業時は1種類の製品しか取り扱っておらず、しかもそれが新しい製品に切り替わることになっており、「現在の製品・サービスだけでは、時代の返還とともにやがて会社は立ち行かなくなる」という強烈な危機感から、新製品の開発に取り組む。
知識も経験も時間も何もないところから開発を進め、何度も失敗を重ね、ようやく製品が完成することで進化を続けてきた。
その時に大切なのは、「不可能だと思わず、成功を信じること」
成功を信じる「純粋な心」を持つことができるかどうかが、事業の成否を決める。純粋な心とは、「仲間のため、従業員の幸福のため、会社の将来のため」という利他の心から生まれるものである。
リーダーが不可能かも知れないと思いながら仕事をしていたら、成功しない。
私も常に「このままでいいのか」という危機感を持っている。
看板業は衰退期に入っており、このまま同じことをやり続けていても、大幅な需要の増加は望めないのではないか?
その穴を埋めようと様々なことに取り組んできたが、大きな成果を得られることなく道半ばで断念してきた。
今思えば、その理由は「純粋な心」がなかったからであり、補助金目当てだったり、利己的な思いが強かったのではないか。そうではなく、「世のため人のため」と利他の気持ちで取り組まなくてはならないと感じた。
今、弊社ではある事業を開始しようと構想を練っている。
この事業の意義、目的を見つめ直し、「動機善なりか、私心なかりしか」の精神で進めていこうと思う。そして、自らが先頭に立って前へ突き進んでいく。
なお、日本人はイノベーションが苦手な人種のようだ。
それは、「積み上げ式」といって、過去の事例や資料から、新たな商品やサービスを作り出す傾向にあるからだそうだ。
それと比較し、欧米では「トップダウン方式」といって、「こういう思想のものをつくってみようではないか」と、まずコンセプトワークを先に行う。そしてそれを実現させるにはどうすればいいか?を考えていくそうである。
この一人機関紙マラソンを初めて、次で2ヶ月になる。
たったの2ヶ月で、読んだ機関紙も9冊だけなのだが、自分も従業員も変わってきているように感じている。
まず、自分自身が先頭に立って、一番働かなきゃと思うようになった。
そのために、先週から朝は7時に出社するようにした。出雲から出勤してるので、朝は6時くらいに家を出る。そして、社員に任せっぱなしだった仕事を、自らもやるようにした。仕事が終わるのは夜9時頃。久々だったので、週末はヘトヘトになった。「誰にも負けない努力」にはまだほど遠いので、もっともっと頑張らなければ!
そして、朝礼で「京セラフィロソフィ」の輪読を行い、その後各自が感想を発表して、フィロソフィをみんなで学んでいる。朝礼に参加していない従業員にも内容を共有し、感想の提出を義務付けている。
正直、小難しい道徳のようなスピリチュアルな内容もあり、従業員から反発がくるんじゃないかと予想していたが、以外にもみんな受け入れてくれた。それどころか、従業員みんながスレていないというか、とても素直な心を持っている人たちと分かり、この人たちとだったら頑張っていける!と自分自身勇気付けられた。
そして、私の考えていることを更に従業員が理解してくれ、協力してくれるようになった。今まで理解してもらう方法が分からなくて、従業員には不安な思いをさせていた。
「男は黙って背中を見せる」という価値観で40年近くやってきたので、自分の夢とか思いを人前で語るのは苦手なのだ。
継続は力なり。今後も更に学び、実行していきます。

英語教室

私は数年前から独学で英語を勉強してる。未だにさっぱり話せないのだが、聞くことは半分くらいは理解できるようになってきた。
先月からは英語教室にも通ってる。通ったら英語が話せるようになるかと思ってたが、実際は全然違ってた。そうだよな、英語教室はたった週1時間のみ。この場で話せるように、各自がそれぞれ努力をしてくるという仕組みなのだ。
受け身じゃ何も得られない、だから自主的に頑張るしかない。このバランスに気付いた時は一本取られたと思った。自社もこんな仕組みを作りたいものだ。

6回目の独立記念日

7月2日は6回目の独立記念日でした。
これまでお世話になった全ての皆様に、心より御礼を申し上げます。
6年前に自宅の一室で、7万円のノートパソコンを7回ローンで購入してグローバークはスタートしました。独立するとローンが組めなくなると思い、あらかじめクレジットカードを3枚くらい作っておいて、1枚50万円まで借りれるから、150万円までならなんとかなるな。。。と、本当にゼロからのスタートでした。

車もなかったので、知り合いの車屋さんからつぶれそうな軽の白いミニカを借りてきてしばらく乗っていました。ホーンが勝手に鳴り出して止まらなくなることがあり、夜中に自宅に帰ることができず、人気のないところでホーンが鳴り止むのを待ってから家に帰ったこともあります。
今も相変わらず綱渡りのような経営内容ではありますが、初心を忘れず、更に多くの方々と地域社会のお役に立てるよう、誰にも負けない努力で精進してまいります。
今後ともなにとぞご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

知行合一

このブログを最初から最後まで通して読んでみた。
なんか、分かったようなことばっかり書いてるなという印象だった。
知ってるだけじゃ全く意味がない。

実践しないと!

やるなら徹底的にやらなきゃ。
そんな時に自分のモチベーションとなる言葉は、「例外を無くす」
例えば、ジョギングを始めた人が「今日は雨だから。。。」とか、「昨日遅くまで仕事だったから。。。」とか自分自身にできない(やらない)言い訳して、そこからだんだんやらなくなるパターンが多いように思う。
私も弱い人間だから、そういう逃げ道を塞ぐために「例外を無くす」ということを意識するようにしている。
できない理由を並べられるのは、オレは一番嫌い。
できる方法を考えろよ。

不況は成長のチャンス ー5つの方策は次の飛躍への足がかりー 機関紙142号

最近、周りの人からこのブログを見てると言われるようになった。
誰も見てないだろうと、割と素直な気持ちで書いていたのでちょっと気恥ずかしいのだが、懲りずに今まで通り書いていきます。
今回のテーマは「不況は成長のチャンス」
正直、今の弊社はとてもヒマな時期であり、気持ち的に焦っている。
そんな時、何をやらなければならないかが書かれていた。
まず、『「不況は成長のチャンス」。不況という逆境を通じて、さらに大きく発展を遂げる。』
不況の時期に、「高収益企業」となるべく、会社を変えて行かなくてはならない。ちなみに、「10%の経常利益率が出せないようでは、経営をやっているとは言えない」と教わっている。
ではなぜ「高収益企業」でなければならないのか?
それは、企業の「抵抗力」・「持久力」を持ち、企業を長期に渡って安定させるためである。そのためにも、経営12箇条にある「売上最大、経費最小」を追求していく。
そして不況時の5つの対策について説明があった。
◆不況対策①「全員で営業する」
社長も事務もデザイナーも、お客様のところに行って頭を下げて、仕事をいただくように努める。

営業の基本「お客様のサーバントたれ」

「お客様のためならなんでもいたします」と、まるで召使いのようにして、身を粉にしてお客様に尽くしていかなければ、不況時に注文をいただけることなど絶対にありえない。

◆不況対策②「新製品開発に全力を尽くす」
不況時に斬新なアイデアを持ってお客様のところをまわれば、お客様の方も手持ち無沙汰にしておられますから、話を丹念に聞いていただいた上に、アイデアも出していただき、思わぬ受注につながり、ビジネスを大きく拡大することもできる。

◆不況対策③ 「原価を徹底的に引き下げる」
乾いたタオルからさらに水を絞るように、徹底的に原価低減に努める。
また、今までの固定観念をとっぱらい、思い切って変革する。

不況の時に安い値段で少ない売上でも利益が出るような筋肉質の事業体質に改善しておくことで、景気が戻り売上が回復したときに、高収益企業となることができる。

◆不況対策④ 「高い生産性を維持する」
余剰人員を生産ラインから切り離す。そうすることで、製造現場の緊張感を維持する。うちは制作は1人しかいないから、例えば半日だけ制作して、残りの半日は、受注につながる仕事をしてもらうなどしてはどうだろうか?

◆不況対策⑤「良好な人間関係を築く」
人心の乱れの兆候が少しでもあれば、素直に反省し、労使関係を再構築するために、どうあらねばならないかを、従業員ともよく話しながら、自らも懸命に考えていくことが大切。

そして最後に勇気のでる言葉
「厳しい寒さに耐え、春に美しい花を咲かせる。」

しんどいことが多いほど、その困難を乗り越えた時に力がつく。
荒波に揉まれながら育った漁師と、穏やかな海でしか漁をしたことがない漁師では、前者の方がいい腕になるのは間違いない。

世の中の出来事は全て必然。乗り越えられない壁は与えられない。
今を全力で乗り切り、こんな時こそ誰にも負けない努力で、最後にはきっと美しい花を咲かせてみせる!

「人を育てる」機関紙141

今回は「人を育てる」
この塾長講話は、以前本部事務局から送られてきたCDに入っていたもので、今まで何度も聞いた内容であったが、頭で理解していただけで、実践できていないことが多くあった。
まず、「経営者が先頭を切って必死に働かなければならない」
いつの頃からか、経営者は現場で働きすぎてはならないと考え、できるだけ仕事を社員に任せ、自分はあまり働かないようにしていた。
創業時は、24時間365日体制で働いていた。
この努力と熱意が失われている現状に気づいた。
先月、今月と、弊社の売上はとても悪かった。
「もうダメだと思った思った時が、仕事の始まり」
今までのやり方を改める時だと思った。
『「我に続け」と率先垂範するトップのもとでこそ、真の人材は育つ』とあった。これからやろうと考えている事業があり、従業員に任せようと考えていたが、今後は私自身が中心となり、進めていく。
そして、どうやって人を育てていくか?
私は、自ら成長しようとせず、貝のように殻に閉じこもろうとする従業員に対して、どのように接したら良いか悩んでいた。
最初のうちは、できるだけ本人の考えを理解しようと努めてきたが、結局何も変わらない現状にイライラは募るばかりで、半分あきらめの気持ちになっていた。
しかしそれではお互いによくないことは頭では分かっている。
本人のやりたくないことを、強制的にやらせることは間違っているのか?
このままお互いが自分に甘えたままで、果たしていいのだろうか?
その答えは、次の部分にあらわれているように思う。
『小善は大悪に似たり』
『信念もなく部下に迎合する上司は、一見愛情深いように見えますが、結果として部下をダメにしていきます。これを小善といいます。表面的な愛情は相手を不幸にします。逆に信念をもって厳しく指導する上司は、けむたいかもしれませんが、長い目で見れば部下を大きく成長させることになります。これが大善です。』
『「お前は敵が打ってくる球が怖いために、こっちに逃げて来ようとしている。逃げてきてみろ。俺は機関銃を持ってきて、後ろからお前を撃ってやる。どうせ後ろに逃げてきても死ぬんだから、死ぬくらいの気迫で前へ進め」
そのくらい自らを追い込んで仕事をしなければ困難な局面を打開できませんし、自分の殻を破り成長できません。もう後ろがないという「絶壁」に立たされた時に初めて、人は真価を発揮するものです。』
『どんなにその人物が必要不可欠で、いなくなられたら困るような才覚の持ち主であっても、人間性に問題があれば情け容赦なくその歪な部分を矯正していきました。』
こうすることで会社は居心地の悪い場所になるかも知れないが、まずは信念を持って、本気で関わっていこうと思う。
そして今後は、営業も現場もデザインも私が先頭を突き進み、部下を率いて、修羅場を経験させ、現場で厳しく指導することを通じ、非凡な人材へと育てていくことを目指す。
あと、世界大会での経営体験発表(6名)が掲載されていた。
その中の記事には6名全員が共通して、京セラフィロソフィを社内に浸透させていったことで業績は好転したとあり、まるで水戸黄門が印籠を出した時に敵が「ははーっ!」とひれ伏すようなお決まりのパターンが、私にとってとてもワクワクさせられた。
それを習って、現在弊社では朝礼で京セラフィロソフィを輪読している。
人は変化を嫌う。思想の押し付けだと反発が出そうで最初は勇気がいったが、これだけ多くの会社で実践され、実績をあげている万能薬のようなものであると確信できるし、仕事においても、人生においても学んで決して損になる内容ではないので、今後も諦めずに続けていこうと思う。