企業における自己革新 ー京セラの新製品開発を通じてー 機関紙143号

今回は「企業が成長発展をしていくためには、自己革新をはかる、つまり自ら変革をし続けるしかない」という内容であり、京セラがこれまで行ってきた新製品開発を事例に解説されていた。
もともと京セラの創業時は1種類の製品しか取り扱っておらず、しかもそれが新しい製品に切り替わることになっており、「現在の製品・サービスだけでは、時代の返還とともにやがて会社は立ち行かなくなる」という強烈な危機感から、新製品の開発に取り組む。
知識も経験も時間も何もないところから開発を進め、何度も失敗を重ね、ようやく製品が完成することで進化を続けてきた。
その時に大切なのは、「不可能だと思わず、成功を信じること」
成功を信じる「純粋な心」を持つことができるかどうかが、事業の成否を決める。純粋な心とは、「仲間のため、従業員の幸福のため、会社の将来のため」という利他の心から生まれるものである。
リーダーが不可能かも知れないと思いながら仕事をしていたら、成功しない。
私も常に「このままでいいのか」という危機感を持っている。
看板業は衰退期に入っており、このまま同じことをやり続けていても、大幅な需要の増加は望めないのではないか?
その穴を埋めようと様々なことに取り組んできたが、大きな成果を得られることなく道半ばで断念してきた。
今思えば、その理由は「純粋な心」がなかったからであり、補助金目当てだったり、利己的な思いが強かったのではないか。そうではなく、「世のため人のため」と利他の気持ちで取り組まなくてはならないと感じた。
今、弊社ではある事業を開始しようと構想を練っている。
この事業の意義、目的を見つめ直し、「動機善なりか、私心なかりしか」の精神で進めていこうと思う。そして、自らが先頭に立って前へ突き進んでいく。
なお、日本人はイノベーションが苦手な人種のようだ。
それは、「積み上げ式」といって、過去の事例や資料から、新たな商品やサービスを作り出す傾向にあるからだそうだ。
それと比較し、欧米では「トップダウン方式」といって、「こういう思想のものをつくってみようではないか」と、まずコンセプトワークを先に行う。そしてそれを実現させるにはどうすればいいか?を考えていくそうである。
この一人機関紙マラソンを初めて、次で2ヶ月になる。
たったの2ヶ月で、読んだ機関紙も9冊だけなのだが、自分も従業員も変わってきているように感じている。
まず、自分自身が先頭に立って、一番働かなきゃと思うようになった。
そのために、先週から朝は7時に出社するようにした。出雲から出勤してるので、朝は6時くらいに家を出る。そして、社員に任せっぱなしだった仕事を、自らもやるようにした。仕事が終わるのは夜9時頃。久々だったので、週末はヘトヘトになった。「誰にも負けない努力」にはまだほど遠いので、もっともっと頑張らなければ!
そして、朝礼で「京セラフィロソフィ」の輪読を行い、その後各自が感想を発表して、フィロソフィをみんなで学んでいる。朝礼に参加していない従業員にも内容を共有し、感想の提出を義務付けている。
正直、小難しい道徳のようなスピリチュアルな内容もあり、従業員から反発がくるんじゃないかと予想していたが、以外にもみんな受け入れてくれた。それどころか、従業員みんながスレていないというか、とても素直な心を持っている人たちと分かり、この人たちとだったら頑張っていける!と自分自身勇気付けられた。
そして、私の考えていることを更に従業員が理解してくれ、協力してくれるようになった。今まで理解してもらう方法が分からなくて、従業員には不安な思いをさせていた。
「男は黙って背中を見せる」という価値観で40年近くやってきたので、自分の夢とか思いを人前で語るのは苦手なのだ。
継続は力なり。今後も更に学び、実行していきます。

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