リーダーに求められる資質 ー機関紙114号ー

今回は「リーダーに求められる資質」5つの項目についての説明であった。

1、使命感を持つ

誰もが心から納得できる目的を掲げ、共有することで、全員が一致団結して「この素晴らしい理念を実現していこう」と行動することができる。そしてリーダーである自分自身も、この目的を実現させるためにと自らを奮い立たせ、また部下を叱咤激励していくことができる。
私たちは「従業員の物心両面の幸福を追求」という目的を実現させるために、全員がその意識を持って行動しなくてはならない。経営者だけではダメ。全員が自分ごととして、何ができるかを考えて欲しい。

2、目標を明確に描き実現する

集団の目標を立て、それを組織の最小単位、一人一人に至るまでブレイクダウンする。

目指すのは、一人ひとりのメンバーが、「自分の目標はこうであり、自分は今、その目標に対して、どの程度進捗している」ということが明確にわかるようになり、それを達成するための行動ができるようになること。

そして「この事業は自分たちのものである」とまで考えるようになるまで語り続ける。
私はPTAの役員を長くやっているが、F会長の時はとてもモチベーションが高かった。なぜなんだろうと今まで不思議に思っていたが、F会長は私に何度も目標を語り、私もこの事業は自分たちのものであると強く意識していたからだと気づいた。
私は目標に対して意思が弱い部分がある。まずは自分が克服していかなければならない。

3、新しいことに挑戦する

経営に対して、守りに入った途端に全ての勢いがなくなるように感じることが多い。
企業の存続維持がつい頭をよぎるのだが、常に変革を志して新しいことにチャレンジしていこう。
「決してできない」と人から言われることに縛られず、広い視野を持って固定観念をぶち破りたい。
一つの仕事に対しても同じことを繰り返すのではなく、昨日より今日、今日より明日ともっとよくなるやり方はないかと改善を重ねていく。

4、信頼と尊敬を集める

「深沈厚重なるは、これ第一等の資質」(常に深く物事を考える重厚な性格を持っていること)

頭が良くて仕事ができるというのは、三等の資質であり、これだけでは事業を成長し続けることは難しい。
そしてリーダーは何よりも公正でなければならない。私心を捨て、利己的であってはならない。
少し調子が良くなると傲慢になってきがちだが、「謙虚にして驕らず、さらに努力を」の精神で、努力することを怠ってはならない。

5、思いやりの心を持つ

「思いやりの心」こそが、リーダーが持つべき究極の資質。

真のリーダーシップとは。リーダーたるもの使命感をベースとして強烈な意志と信念、真の勇気を持って、従業員を厳しく指導し、統率していく。一方、独善に陥ることなく、常に集団を構成するメンバーの声にも耳を傾け、周知を集め、常に自分のためではなく集団のために何がベストなのかを考え、判断をしていく。どちらか一方だけではダメ。

目標達成のために、強いリーダーシップを発揮していかなければならない。
ただし、そこに留まるのではなく、温かい思いやりの心をもって、集団を構成する人々の考えや思いを確認しつつ、そのベクトルを合わせることにも懸命に努めていく。そのようにして、集団を目的とするところへと導いていくことが、リーダーには要求される。
自分は従業員の幸福を追求すると掲げながら、従業員への思いやりが足りない部分がまだまだ多いと思う。家族に対しても思いやりが足りない。だからうまくいってないのだと思う。
誰にも負けない努力で、もう一度会社を生まれ変わらせよう!
 
最後に、中国人塾生の経営体験報告が5社掲載されていた。どの企業も立派な業績を上げており、塾長の考えを真摯に学んで経営に取り入れられていた。その姿は、日本人よりも真っ直ぐで素直であり、中国人への印象が変わった。このような会社が中国で増えれば、中国は更にものすごい勢いで成長していくように感じた。

成功する経営者の条件 ー機関紙112号ー

今回の号は、京都銀行の70周年式典の記念講演で話されたことが掲載されていた。
塾長が創業して間も無く、京都銀行に融資を依頼したところ断られ、中小企業への融資を行なっている国の機関を紹介してもらう。担保も何もないのを理由に一旦は融資を断られそうになるが、そのような姿勢では中小企業が融資を受けることが高いハードルとなってしまい、中小企業の発展などできるはずがないではないかと支店長に申し出て、結果、無担保で融資を受けられるようになる。
そういったこともあり、地方銀行には地域の中小企業を担保がないからと切り捨てるのではなく、その経営者の人間性をしっかりと見極めた上でサポートしていって欲しいと語っておられた。
その際の判断材料となる「成功する経営者の条件」について、5つ述べられていた。

1、高い専門的技術力を持っていること
2、夢を持ち、チャレンジする心を持ち続けていること
その自分の夢を自分だけのものとせず、集団の夢とするために、その夢と夢の実現に至るプロセスを、ことあるごとに社内で熱く語りかける。→相手へのエネルギーの注入。
社員のエネルギーが経営者と同じくらいに高まってくるまで、経営者が社内で語り続け、経営者の夢と情熱、そして具体的な経営目標が、企業内で共有されているような企業であれば、事業は必ず成功する。
3、潜在意識に透徹する強烈な思いを持ち続けていること
4、事業の意義、目的を明確にすること
5、人間として正しい判断を下すこと
これらの5つの要素をもっと簡単にまとめると、
【人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力】
「能力」が低ければ、その分「熱意」でカバーできる
うちの会社も、ずばぬけて能力が高い訳ではない。
であるならば、熱意(=誰にも負けない努力)を持って仕事を行い、
考え方(=人間として正しいことを貫く、フィロソフィー)をきちんとした経営を行なっていく。
今回で2回目の機関紙だが、読めば読むほど稲盛塾長のことが好きになる。
鬼のように厳しい部分もあれば、人を喜ばせるにはどうしたらいいだろうかと考え、この人について行きたい!と心から思わせる優しさ、暖かさを持ち合わせておられる。
ある幹部の方が大口の注文を取り、塾長に電話をしたところとても喜ばれた。その後夜10時過ぎに会社に帰ったら塾長が外で待っていてくれて、握手と共に迎え入れてくれたというエピソードが紹介されていた。こういった感動で心が震えることが本書の中でも何度かあった。
また、塾長は創業当時から、常に周りに理想を話しておられた。
ここは私に特に欠けている部分で、社内で従業員に対して、相手が納得するまで話し合ったり、ビジョンを語ったりということができていない。
衝突を恐れて聞く耳を持たず、経営者という立場を使って、意見を押し付けているだけであると感じている。
まずは自分自身が強い思いを持ち、事業の意義・目的を明確に確固たるものにした上で、従業員に語り続けていく。
そして「全社員が同じ気持ちになり、自分たちの会社を立派に成長させようと思わなければ、誰もやってくれないのだ」という意識を持って、一丸となって進んでいく。

機関紙111号

先日の福岡例会で「機関紙マラソン」という存在を知った。
あるマラソングループに所属している方と同席し、「前で発表される経営者はすごい方ばかりで、入塾してから業績が伸びたと発表されているが、実は元々すごい人で入塾しなくても成功されていたのでは?」という質問をしてみた。
するとその方は「私が所属しているマラソングループでは、5人中4人が経常利益4000万以上です。まあまあ良い率ではないでしょうか?」とおっしゃった。
それを聞き、私ももっと良い会社にして従業員を幸せにするために頑張ろうとの思いで、機関紙マラソンに挑戦することにした。しかし山陰塾では連れがいるかよく分からなかったため、まずは自分が持っている機関紙20冊制覇を目標に、毎週日曜日にこのブログを更新することに決めた。
今回は111号。平成24年に行われた山陰での塾長例会で披露した(私も参加したが、その後独立するときに退塾した。)合唱について、塾長が絶賛している記事だった。私も本番で初めて見たのだが、確かに素晴らしいと感じていたが、どこか他人事だった。こんなに絶賛していただけるのなら、私も本気で取り組んでおけばよかったと6年後の今思った。
内容について、経営者の心が大切ということであり、三つの大切な言葉が書かれていた。
1、「謙虚にして驕らず」ー才能を私物化してはいけないー
2、思念は業を作るー美しく優しい「善き思い」を心の中に抱くー
3、宇宙に働く二つの力を得る。ー成長発展と調和の力ー
私は特に1番目の「謙虚にして驕らず」の言葉が自分自身に響いた。
事業が多少調子よく行くと、経営者はそれを自分の手柄と勘違いし、傲慢になっていく。
そうではなく、自分の力や才能は天から授かったものだから、それは世の中をよくしていくために使わなければならない。
言い方を変えれば、私という存在の中に、たまたま経営者となって従業員を幸せにするという役割を天から仰せつかっただけで、そのために必要な能力を授けられている。だから、それを私物化しちゃいけないということだ。
弊社は前年度はたまたま過去最高の売上となり、そこそこの利益を出すことができた。
それで少しいい気になってた自分がいたが、福岡例会での周りの経営者の業績のケタの違いと、それなのに謙虚な姿勢、高い志に、自分の器の小ささを反省していたところだった。
初心に帰り、謙虚にして驕ることなく、善い思いを抱いて明日から経営をおこなっていきます!
今日は母の日。
嫁と母親になんか買って帰ろう♩