立場が変われば

会社が儲かって、従業員は臨時ボーナスをもらいました。
さて、あなたは何に使いますか?

①「貯金をします。なぜなら将来が不安だから。」
②「将来のために投資します。」
③「自分の欲しいものを買って消費します。」
④「いつもお世話になっている家族に渡します。」

今度みんなに聞いてみようと思いますが、
全体的に①の答えが多いような気がします。

さて、これを自社に置き換えてみます。
会社が儲かって大きな利益が出たとします。
さて、社長は何に使いますか?

①「貯金をします。なぜなら将来が不安だから。」
②「将来のために投資します。」
③「社長の欲しいものを買って消費します。」
④「いつもお世話になっている社員に渡します。」

気持ち的には①です。これから何が起こるかわからないし、コロナでお金も借りてるし。
②は前向きですね。利益を生むためのモノや人に投資する。
③は会社を私物化してますね。
そして私は④を選びます。

私の尊敬する北九州の看板屋社長が若い頃、会社に大きな利益が出て、税理士の先生に「どうやって節税しようか?」と相談に行ったそうです。
そうしたらその税理士先生は「全部社員に配りなさい」と言われたそうです。
それを聞いた看板屋社長は納得できなかったそうですが、最終的に一人100万円ずつの賞与を渡されました。その頃の従業員数は5名くらいだったと思います。(うちと規模はほぼ同じ)

そしてその会社は今や50名近い社員数となり、北九州の優良法人として表彰をされるようになり、その社長の経営哲学を学びに多くの人が訪れています。

自分でもアホかなと思いますが、やってみて失敗したら反省し、またやりなおせばいい。
今までもそういう決断をして後悔したことはありません。
まずは出す方が先。
部屋の戸を開けて風を出せば、窓から新しい風が入ってくる。
さすがに100万は無理ですが、近年の賞与は満足のいく額を支給できなかったので、今回は精一杯頑張ろうと思う。

自社は全従業員の物心両面の幸福を追求する会社。
まだまだ道半ばですが、全従業員との信頼関係を築きながら進んでまいります。

優しさ

昨日はとある会の視察研修で、地元のお偉いさん方と総勢14名でバスで各地を回らせていただきました。

私はこういう場だと気後れしてしまい、いつも小さくなっています。
周りは地域を代表する企業の経営者や幹部の方達なので。。

そんな中、ある2人の方はそんな私にも気さくに声をかけて下さいました。
それで気持ちが少し楽になり、結果的に大変有意義な会となりました。

それから1日経ち、休みの日にお礼状を書いていた時にふと思い出しました。

「優しさ」

私が以前、半年間に渡って受講していた研修の中で、「優しさ」という言葉がよくでてきました。私がその研修を受けようと思ったのも、その研修を主催する企業のトップの方の優しさに心を撃たれたからでした。

看板業で当時100億円企業のその社長は、我々若手に対しても対等に、優しく丁寧に接してくれました。(しかしその社長は元は鬼のようで、しょっちゅう灰皿が飛んできたと幹部の方は話されてましたが。。)

私はこれまで「優しさ」よりも「厳しさ」を優先させてきました。
割合としては4:6でしょうか?
会社は仲良しクラブではない。甘えることは許されない。たるんだ気持ちで働くのはけしからん。。。その代わりに従業員が働きやすいように様々な制度を導入してきました。

しかし現実は、ストレスを抱えながら働く社員が増えました。
もしかしたら、昨日の視察研修の時の自分みたいな心理かも知れない。

「厳しさ」は今のままでキープして、「優しさ」だけを増やしてみよう。
自分がこれまで先輩経営者からやってもらって、気持ちが楽になったようなことを今一度思い返してみます。