「人を育てる」機関紙141

今回は「人を育てる」
この塾長講話は、以前本部事務局から送られてきたCDに入っていたもので、今まで何度も聞いた内容であったが、頭で理解していただけで、実践できていないことが多くあった。
まず、「経営者が先頭を切って必死に働かなければならない」
いつの頃からか、経営者は現場で働きすぎてはならないと考え、できるだけ仕事を社員に任せ、自分はあまり働かないようにしていた。
創業時は、24時間365日体制で働いていた。
この努力と熱意が失われている現状に気づいた。
先月、今月と、弊社の売上はとても悪かった。
「もうダメだと思った思った時が、仕事の始まり」
今までのやり方を改める時だと思った。
『「我に続け」と率先垂範するトップのもとでこそ、真の人材は育つ』とあった。これからやろうと考えている事業があり、従業員に任せようと考えていたが、今後は私自身が中心となり、進めていく。
そして、どうやって人を育てていくか?
私は、自ら成長しようとせず、貝のように殻に閉じこもろうとする従業員に対して、どのように接したら良いか悩んでいた。
最初のうちは、できるだけ本人の考えを理解しようと努めてきたが、結局何も変わらない現状にイライラは募るばかりで、半分あきらめの気持ちになっていた。
しかしそれではお互いによくないことは頭では分かっている。
本人のやりたくないことを、強制的にやらせることは間違っているのか?
このままお互いが自分に甘えたままで、果たしていいのだろうか?
その答えは、次の部分にあらわれているように思う。
『小善は大悪に似たり』
『信念もなく部下に迎合する上司は、一見愛情深いように見えますが、結果として部下をダメにしていきます。これを小善といいます。表面的な愛情は相手を不幸にします。逆に信念をもって厳しく指導する上司は、けむたいかもしれませんが、長い目で見れば部下を大きく成長させることになります。これが大善です。』
『「お前は敵が打ってくる球が怖いために、こっちに逃げて来ようとしている。逃げてきてみろ。俺は機関銃を持ってきて、後ろからお前を撃ってやる。どうせ後ろに逃げてきても死ぬんだから、死ぬくらいの気迫で前へ進め」
そのくらい自らを追い込んで仕事をしなければ困難な局面を打開できませんし、自分の殻を破り成長できません。もう後ろがないという「絶壁」に立たされた時に初めて、人は真価を発揮するものです。』
『どんなにその人物が必要不可欠で、いなくなられたら困るような才覚の持ち主であっても、人間性に問題があれば情け容赦なくその歪な部分を矯正していきました。』
こうすることで会社は居心地の悪い場所になるかも知れないが、まずは信念を持って、本気で関わっていこうと思う。
そして今後は、営業も現場もデザインも私が先頭を突き進み、部下を率いて、修羅場を経験させ、現場で厳しく指導することを通じ、非凡な人材へと育てていくことを目指す。
あと、世界大会での経営体験発表(6名)が掲載されていた。
その中の記事には6名全員が共通して、京セラフィロソフィを社内に浸透させていったことで業績は好転したとあり、まるで水戸黄門が印籠を出した時に敵が「ははーっ!」とひれ伏すようなお決まりのパターンが、私にとってとてもワクワクさせられた。
それを習って、現在弊社では朝礼で京セラフィロソフィを輪読している。
人は変化を嫌う。思想の押し付けだと反発が出そうで最初は勇気がいったが、これだけ多くの会社で実践され、実績をあげている万能薬のようなものであると確信できるし、仕事においても、人生においても学んで決して損になる内容ではないので、今後も諦めずに続けていこうと思う。

企業統治の要諦 ー従業員をモチベートするー 機関紙117号

今回のテーマは、今の私にとってとても興味深い内容で、ほとんどの行をノートに書き写してしまった。しかしこれらが企業統治の初歩の初歩だとは。。。深すぎる。
それではこれらを更にまとめたものを書き綴っていきます。

①従業員をパートナーにする。

自分一人の力では限界があり、伸び代はたかが知れている。
だから従業員を採用し、彼らと一緒に仕事をすることで、成長発展を目指していくべき。
従業員には、自分と同じ気持ち(共同経営者)になって、仕事にあたり、事業をさせてくれる。まさに自分と一心同体になって仕事をしてくれるパートナーとすることが必要。とあった。
うちの会社にも1人はそう思ってくれてるだろうと感じる従業員がいるが、それ以外からは、まだそのような気持ちは私には伝わってきていない。
それはうまく伝えられていない自分の責任であり、悩んでいるところである。
まずは自分が相手をパートナーだと信じて接していないからではないか?
また、「私はあなたを頼りにしている」という言葉をかけ、日々そのような姿勢で接することが必要。ともあった。
私には今まで従業員に「頼りにしている」という言葉をかけたことはなかったと思う。
どちらかというと、「俺の足を引っ張らないよう、早く一人前になってくれ」という意識であった。
ここが私の足りない部分の一つであったように思う。
振り返ってみれば、例の元PTA会長のF氏からも「あなたには期待してる。ぜひ全国入賞を目指そう!」と期待感を持たされ、それが大きな力となったことは間違いない。

「皆さん、私と一緒になって、会社を発展させていこうではありませんか。そのために全面的に協力してください。私は皆さんと、兄弟あるいは親子のような気持ちでともに仕事をしていこうと考えています。単なるサラリーマンを超えた、そういう思いでともに仕事をしていきましょう。」

「まずは松江で一番の看板制作会社が目標です。」

まずは自分の意識を変え、あなたを頼りにしてるという気持ちで接していこうと思う。

②従業員を自分に惚れ込ませる

社長であるあなたに惚れ込んで、どこまでもついてきてくれる人たちをつくり、そのような素晴らしい人間関係をベースとして、会社を発展させ、彼らを幸せにしていかなければならないのです。

今の自分に全く足りていない部分だ。。。
うちの会社は、まだ心で繋がっているということはなく、よそよそしい部分が多いように感じている。
じゃあ一体どうすればよいのか?

それは、「自己犠牲を払い、従業員のことを最優先に考える。」だそうです。
考えてはいるけど、実践していない自分に気づきました。

また、「従業員に惚れてもらう」とは、言葉は悪いが「従業員をたらし込んで、自分のパートナーに仕上げていく」こと。と書かれていた。なるほど。

③仕事の意義を説く

私は彼らの仕事への意欲を何としても高めなければならない、モチベーションを高く維持しなければならないと考えた。

そのために、従業員に仕事の意義を語り続けなければならない。
我々の仕事を意義を、私はあまり伝えてこなかった。
「もっといいデザイン作って」、「文字をカットしといて」とか。
なので、今回まとめてみた。

新しいお店を作られるお客様がいらっしゃいます。

お店を作るということは、やったことがないと分からないと思うが、予想以上に大変なこと。

自分の人生をかけ、お金をかけ、時間をかけてお店を作られる。肉体的にも精神的にも本当に大変なのです。

私の会社を作るときも大変でした。ノートパソコンと机だけの創業でしたが、こんなにもしんどくて大変なのかと思ったものです。

そんなお客さんの夢と希望を背負って、我々は看板を作っているのです。

だから、適当に考えて、適当にデザインされた中途半端な看板は出せません。

本気でお客様のことを考え、お客様の成功と発展を願って看板作りに取り組まなければならないのです。

我々が企画し、デザインした看板がお客様の店頭につく。

それを見た消費者は、感じがいい店だな、イメージがいいなと入店される。

良い看板があることで、新しいつながりが生まれ、消費が発生し、商品を買った人も、売った人も幸せな気持ちになる。

我々の看板が、お客様のためになり、消費者のためになり、社会のためとなるのです。

そのように社会的に意義のある看板を設置できるかどうか、それが皆さんの日頃の働きによって決まるのです。

④ビジョンを掲げる

更に従業員のモチベーションをアップさせるために「ビジョン」を掲げることが必要。

京セラは創業してからずっと、「世界中に広げていこう」、「原町で一番の会社にしよう、その次は中京区一、京都一、次は日本一になろう」と言い続けてきた。

言い出した当初は、本人も本当にできるとは思ってはいなかったらしい。

しかし、何度も言い続けているうちに、自分もみんなもその夢を信じるようになった。

私も「松江で一番の看板製作会社にしていこう」と言い続けていこう。
きっとできる!!!

⑤ミッションを確立する

モチベーションを、さらに揺るぎないものにするのが、「ミッション」
会社の使命、目的を明らかにし、それを従業員と共有する。

京セラでは、月々の採算表を見ながら「今月は時間あたりがよくないではないか。一体、何をやっているのだ」と厳しい指導が行われる。

しかし、ただ時間あたりが悪いからと追求するのではなく、「大義名分あるこの事業に投資して、社会のために貢献しようとしているのに、こんな実績では事業を発展させることはできず、社会貢献もできない。赤字の原因を徹底究明し、早急に採算が良くなるよう、つまり事業目的を実現できるようにしなければならない。」

「私が厳しいことを言うのは、利益追及が目的ではない。この事業の大義名分を貫くために、利益が必要であり、事業を成長発展させなければならないのです。

だからこそ、稲盛塾長は業績の低下を厳しく叱っている。とあった。

利益が目的ではないのだ。そこも私が皆さんにうまく伝えられていない部分である。

我々の会社で置き換えると、『我々は「従業員の物心両面の幸福の追求」を経営理念とし、経営の目的としている。こんな実績では従業員を守ることはできない。この大義名分を貫くためには利益が必要であり、もっと頑張って事業を成長発展させなければならない。』となる。

⑥フィロソフィを共有する

経営者自身がフィロソフィを学び、それを通じて心を高めていく必要がある。また、自分自身を高めるだけでなく、フィロソフィを従業員に語り、車内で共有することにも努めていかなければならない。

京セラフィロソフィを信じて、それを丸呑みした企業、経営者ほど、成長発展を遂げている。稲盛さんの講和録から抜き出してそのまま話をする、それでいい。

稲盛さんも、最初は松下幸之助さんの言葉を借りていた。それを繰り返し言うことで、自分のものとなる。

世界で通用する、普遍的なフィロソフィを語るためにも、経営者である皆さん自身が心を高める努力を怠ってはなりません。

企業が小さいときには、経営者である自分の器も小さくても構いません。しかし、そのままでは決して企業は発展していきません。

しっかりとした哲学を学び、自分の器を大きくすることに勤めていかなければならない。

自社では、朝礼でフィロソフィについて学ぶことを始めました。私の勉強が一番の目的ですが、従業員の皆さんにも同じ考え方を学んでいただき、ベクトルをあわせ、いっしょに良い会社を作っていきたいです。

⑦企業統治の要諦は従業員をモチベートすること

最後にまとめ。

・まずは従業員をして、経営者である皆さんに惚れさせること

・仕事の意義を説くこと

・ビジョンを高く掲げ、ミッションを確立すること

・フィロソフィを語り続けること

・自分自身の心を高めていくこと

 
JALの再建の際に、最初に掲げられた言葉は次の言葉

「新しき計画の成就は只不屈不撓の一身にあり、さらばひたむきに只想え 気高く強く一筋に」中村天風

新しい計画を立て、それを成功させようと思うのなら、どんな困難があろうとも歯を食いしばってそれをやりぬくという不屈不撓の一心が必要。

そうであるならば、ただひたすらに思い続けなさい。一切の迷いがなく気高く美しい心でそれを貫き通しなさい。

「経営は強い意志で決まる」ということである。
 

また、JAL再建には稲盛塾長の力だけではなく、天の不思議な力が働いたからではないかと語られていた。「善きことを思い、善きことを行う」ことで、良い方向に不思議な力で吸い寄せられていくとのことであった。

経営者は色々なことをずっと考えているが、それだけではよくならない。
1日に一回でもいいから、「利他の心」、つまり自分だけではなく社会や他の人たち、相手の人たちを幸せにしてあげたいと思う心を、瞬間でもいいから思い出すことが必要ではないかと締めくくられていた。

闘魂 ー機関紙116号ー

今回の機関紙は、「闘魂」について記されていた。
稲盛塾長は、創業当初、どれだけ働けばいいのかよく分からなかったために、毎日夜も寝ないくらいに頑張って仕事をしてこられた。逆に言えば、経営者になったことで恐怖感が強くなり、そこから逃れようとするために必死に仕事を続けて来られた。
私も創業当時は365日24時間体制で働いていたのだが、いつの頃からか自分が全てやっていては会社が成長しない、従業員に任せるべきは任せて自分がいなくても会社が回るようにしたいとやってきた。
そういった考え方も間違っていないと思うが、それによって、自分の仕事が楽になるように向かってしまい、正直自分でも誰にも負けない努力で頑張ってはいないなと感じるようになっている。
そうではなく、空いた時間で自分にしかできない仕事を一生懸命こなし、それこそ営業時間が終わってからも自分に負けずに仕事を頑張って行う努力が必要であると感じた。
創業して間も無く、稲盛塾長は高額な費用を払って本田宗一郎氏の講演会へと参加される。その時の講演での開口一番「こんな温泉なんかに入って話を聞くのは時間の無駄。さっさと帰って仕事した方がいい」という本田宗一郎氏の言葉だった。
しかし稲盛塾長は、ここで格段に自分よりも優れた人物と直に接することの大事さに気づかれる。
優れた人はみんなお互いに自分より上の人と付き合いたいと思っている。それが「学び」であり、「研鑽」だからである。下のものはどんぐりの背比べみたいな連中と付き合うことになる。それでは天狗になるのがオチ。
人生で何か楽しいかというと、生きている間に素晴らしい友達、師弟、そういう出会いができることである。いかに立派な人物と知り合いになれるか、ということが人生で一番楽しいことだろうと思う。人生における出会いの場で、魂と魂が触れ合い、研鑽しあい、磨き合う。そういう場が一番素晴らしい。
そのような機会を授けるために、稲盛塾長は盛和塾に参加しておられる。
私は今まで、目上の人がいてもあまり近づかないようにしてきた。何を話していいのか分からない、自分なんかと一緒にいても、相手は退屈なのではないかと考えて。
しかしそれでは魂の触れ合い、研鑽、磨きあいには繋がらない。
どんぐりの背比べの中で安心しきっていては、成長はない。
今後、こういう場合には一番にご挨拶に伺い、魂と魂の触れ合いを意識していく。そうして自らの魂を磨くことを人生の目標としていく。
最後に、経営とは専門知識だけで成功不成功が決まるのではなく、経営者の心、考え方で決まる。つまり、経営のフィロソフィが立派であれば会社も立派になる。
そして経営者には「根性」と「ガッツ」が大事。
頭がいいだけでも、どんないい戦略を描けても、それだけではダメ。
不可能だと思えるようなことをやらなかったら、物事を成し遂げることはできない。人から「決してできるわけがない、あんなことがやれるわけがない」といういうことを、凄まじい根性と凄まじい闘魂で成し遂げる。経営者にはそいういう闘魂が絶対に必要。稲盛塾長は、創業当時からやってきた。第二電電もそう。
できなかったら言い訳しない。自分が惨めに思えるからときれい事をいうな。
私はどこか逃げ腰で、従業員とも衝突を恐れ、真剣に向き合わないところがある。それはなんとしてでも目標を達成しようという「根性」も「ガッツ」も持ち合わせていないから。周りの環境のせいにして、守りに入って低いところで自分を納得させてしまっている。これではいけない。
「松江で一番の看板業者になる」というのがまず第一歩の目標。
心のどこかで「やれるわけがない」「できるわけがない」と無意識に思い込んでいないか?
目標を会社に落とし込み、それを何としてでも達成するために「燃える闘魂」で仕事を進めていく。

機関紙115号

今回は、経営破綻したJALがいかにして復活したかについて触れられていた。

1、経営幹部から現場まで、フィロソフィーの浸透に努めた。
2、アメーバ経営による路線別、組織別の採算を翌日には分かるようにした。

これらが復活に大きな力となったのは事実だが、それだけではないのではと考えられた。科学的に説明はできないが、目に見えない大きな力が働き、急速に良い結果に導かれたのではないか。つまり、
3、善きことを思い、善きことをすれば、必ず善きことが訪れる。
塾長は「利他の心」を持ち、人間として正しいことを思い、実践してこられた。
簡単に言えば、それを神様が見ていてくださり、後押しをしていただいたのではないか。そうでもないと、こんなに順調にいくはずはないと考えられた。
また、盛和塾塾生がJAL応援団を作り、JALの利用を推進したり、応援のメッセージを送るなどしたことも大きな力であったと語っておられた。
ただし誤解してはいけないのが、美しい心だけあればよいのではなく、闘争心も必要。
目標を必ず達成させる闘争心、誰にも負けない努力を続ける闘争心、戦いに勝つという闘争心。
私にはこの闘争心が完全に不足している。
正しい心だけを追求(それもまだ中途半端だが)するだけで、いつでも穏やかでいることが正しいのだと勘違いしていた。
そうではなく、必ず目標を達成するのだと、時には部下に厳しく接してでも、闘争心を持って仕事に取り組んでいかなければ、会社を成長させていくことは難しい。
それが分かり、少しスッキリした。

リーダーに求められる資質 ー機関紙114号ー

今回は「リーダーに求められる資質」5つの項目についての説明であった。

1、使命感を持つ

誰もが心から納得できる目的を掲げ、共有することで、全員が一致団結して「この素晴らしい理念を実現していこう」と行動することができる。そしてリーダーである自分自身も、この目的を実現させるためにと自らを奮い立たせ、また部下を叱咤激励していくことができる。
私たちは「従業員の物心両面の幸福を追求」という目的を実現させるために、全員がその意識を持って行動しなくてはならない。経営者だけではダメ。全員が自分ごととして、何ができるかを考えて欲しい。

2、目標を明確に描き実現する

集団の目標を立て、それを組織の最小単位、一人一人に至るまでブレイクダウンする。

目指すのは、一人ひとりのメンバーが、「自分の目標はこうであり、自分は今、その目標に対して、どの程度進捗している」ということが明確にわかるようになり、それを達成するための行動ができるようになること。

そして「この事業は自分たちのものである」とまで考えるようになるまで語り続ける。
私はPTAの役員を長くやっているが、F会長の時はとてもモチベーションが高かった。なぜなんだろうと今まで不思議に思っていたが、F会長は私に何度も目標を語り、私もこの事業は自分たちのものであると強く意識していたからだと気づいた。
私は目標に対して意思が弱い部分がある。まずは自分が克服していかなければならない。

3、新しいことに挑戦する

経営に対して、守りに入った途端に全ての勢いがなくなるように感じることが多い。
企業の存続維持がつい頭をよぎるのだが、常に変革を志して新しいことにチャレンジしていこう。
「決してできない」と人から言われることに縛られず、広い視野を持って固定観念をぶち破りたい。
一つの仕事に対しても同じことを繰り返すのではなく、昨日より今日、今日より明日ともっとよくなるやり方はないかと改善を重ねていく。

4、信頼と尊敬を集める

「深沈厚重なるは、これ第一等の資質」(常に深く物事を考える重厚な性格を持っていること)

頭が良くて仕事ができるというのは、三等の資質であり、これだけでは事業を成長し続けることは難しい。
そしてリーダーは何よりも公正でなければならない。私心を捨て、利己的であってはならない。
少し調子が良くなると傲慢になってきがちだが、「謙虚にして驕らず、さらに努力を」の精神で、努力することを怠ってはならない。

5、思いやりの心を持つ

「思いやりの心」こそが、リーダーが持つべき究極の資質。

真のリーダーシップとは。リーダーたるもの使命感をベースとして強烈な意志と信念、真の勇気を持って、従業員を厳しく指導し、統率していく。一方、独善に陥ることなく、常に集団を構成するメンバーの声にも耳を傾け、周知を集め、常に自分のためではなく集団のために何がベストなのかを考え、判断をしていく。どちらか一方だけではダメ。

目標達成のために、強いリーダーシップを発揮していかなければならない。
ただし、そこに留まるのではなく、温かい思いやりの心をもって、集団を構成する人々の考えや思いを確認しつつ、そのベクトルを合わせることにも懸命に努めていく。そのようにして、集団を目的とするところへと導いていくことが、リーダーには要求される。
自分は従業員の幸福を追求すると掲げながら、従業員への思いやりが足りない部分がまだまだ多いと思う。家族に対しても思いやりが足りない。だからうまくいってないのだと思う。
誰にも負けない努力で、もう一度会社を生まれ変わらせよう!
 
最後に、中国人塾生の経営体験報告が5社掲載されていた。どの企業も立派な業績を上げており、塾長の考えを真摯に学んで経営に取り入れられていた。その姿は、日本人よりも真っ直ぐで素直であり、中国人への印象が変わった。このような会社が中国で増えれば、中国は更にものすごい勢いで成長していくように感じた。

成功する経営者の条件 ー機関紙112号ー

今回の号は、京都銀行の70周年式典の記念講演で話されたことが掲載されていた。
塾長が創業して間も無く、京都銀行に融資を依頼したところ断られ、中小企業への融資を行なっている国の機関を紹介してもらう。担保も何もないのを理由に一旦は融資を断られそうになるが、そのような姿勢では中小企業が融資を受けることが高いハードルとなってしまい、中小企業の発展などできるはずがないではないかと支店長に申し出て、結果、無担保で融資を受けられるようになる。
そういったこともあり、地方銀行には地域の中小企業を担保がないからと切り捨てるのではなく、その経営者の人間性をしっかりと見極めた上でサポートしていって欲しいと語っておられた。
その際の判断材料となる「成功する経営者の条件」について、5つ述べられていた。

1、高い専門的技術力を持っていること
2、夢を持ち、チャレンジする心を持ち続けていること
その自分の夢を自分だけのものとせず、集団の夢とするために、その夢と夢の実現に至るプロセスを、ことあるごとに社内で熱く語りかける。→相手へのエネルギーの注入。
社員のエネルギーが経営者と同じくらいに高まってくるまで、経営者が社内で語り続け、経営者の夢と情熱、そして具体的な経営目標が、企業内で共有されているような企業であれば、事業は必ず成功する。
3、潜在意識に透徹する強烈な思いを持ち続けていること
4、事業の意義、目的を明確にすること
5、人間として正しい判断を下すこと
これらの5つの要素をもっと簡単にまとめると、
【人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力】
「能力」が低ければ、その分「熱意」でカバーできる
うちの会社も、ずばぬけて能力が高い訳ではない。
であるならば、熱意(=誰にも負けない努力)を持って仕事を行い、
考え方(=人間として正しいことを貫く、フィロソフィー)をきちんとした経営を行なっていく。
今回で2回目の機関紙だが、読めば読むほど稲盛塾長のことが好きになる。
鬼のように厳しい部分もあれば、人を喜ばせるにはどうしたらいいだろうかと考え、この人について行きたい!と心から思わせる優しさ、暖かさを持ち合わせておられる。
ある幹部の方が大口の注文を取り、塾長に電話をしたところとても喜ばれた。その後夜10時過ぎに会社に帰ったら塾長が外で待っていてくれて、握手と共に迎え入れてくれたというエピソードが紹介されていた。こういった感動で心が震えることが本書の中でも何度かあった。
また、塾長は創業当時から、常に周りに理想を話しておられた。
ここは私に特に欠けている部分で、社内で従業員に対して、相手が納得するまで話し合ったり、ビジョンを語ったりということができていない。
衝突を恐れて聞く耳を持たず、経営者という立場を使って、意見を押し付けているだけであると感じている。
まずは自分自身が強い思いを持ち、事業の意義・目的を明確に確固たるものにした上で、従業員に語り続けていく。
そして「全社員が同じ気持ちになり、自分たちの会社を立派に成長させようと思わなければ、誰もやってくれないのだ」という意識を持って、一丸となって進んでいく。

機関紙111号

先日の福岡例会で「機関紙マラソン」という存在を知った。
あるマラソングループに所属している方と同席し、「前で発表される経営者はすごい方ばかりで、入塾してから業績が伸びたと発表されているが、実は元々すごい人で入塾しなくても成功されていたのでは?」という質問をしてみた。
するとその方は「私が所属しているマラソングループでは、5人中4人が経常利益4000万以上です。まあまあ良い率ではないでしょうか?」とおっしゃった。
それを聞き、私ももっと良い会社にして従業員を幸せにするために頑張ろうとの思いで、機関紙マラソンに挑戦することにした。しかし山陰塾では連れがいるかよく分からなかったため、まずは自分が持っている機関紙20冊制覇を目標に、毎週日曜日にこのブログを更新することに決めた。
今回は111号。平成24年に行われた山陰での塾長例会で披露した(私も参加したが、その後独立するときに退塾した。)合唱について、塾長が絶賛している記事だった。私も本番で初めて見たのだが、確かに素晴らしいと感じていたが、どこか他人事だった。こんなに絶賛していただけるのなら、私も本気で取り組んでおけばよかったと6年後の今思った。
内容について、経営者の心が大切ということであり、三つの大切な言葉が書かれていた。
1、「謙虚にして驕らず」ー才能を私物化してはいけないー
2、思念は業を作るー美しく優しい「善き思い」を心の中に抱くー
3、宇宙に働く二つの力を得る。ー成長発展と調和の力ー
私は特に1番目の「謙虚にして驕らず」の言葉が自分自身に響いた。
事業が多少調子よく行くと、経営者はそれを自分の手柄と勘違いし、傲慢になっていく。
そうではなく、自分の力や才能は天から授かったものだから、それは世の中をよくしていくために使わなければならない。
言い方を変えれば、私という存在の中に、たまたま経営者となって従業員を幸せにするという役割を天から仰せつかっただけで、そのために必要な能力を授けられている。だから、それを私物化しちゃいけないということだ。
弊社は前年度はたまたま過去最高の売上となり、そこそこの利益を出すことができた。
それで少しいい気になってた自分がいたが、福岡例会での周りの経営者の業績のケタの違いと、それなのに謙虚な姿勢、高い志に、自分の器の小ささを反省していたところだった。
初心に帰り、謙虚にして驕ることなく、善い思いを抱いて明日から経営をおこなっていきます!
今日は母の日。
嫁と母親になんか買って帰ろう♩

1月が終わり、2月に

1月が終わった。
仕事も忙しく、気も休まらない、長く感じた1月だった。
振り返ると、忙しかった割にはあまり数字が伸びなかった。
スタッフのみんなに申し訳ないと思う。
しっかり利益をあげて、働くみんなが幸せになれるよう、これからも努力します!

スーパーハード

今日は日曜日。
電話もかからないし、集中して仕事ができた!
ありがたいことに、次から次へと仕事の依頼が舞い込んでくる。
正直、こなせるか不安。。。
どっこも忙しいみたいだしね。
しかし今の状況は、自分の望んでいる姿じゃない。
将来に向けてやりたいことがあるのに、今は目先の仕事をこなすだけで精一杯。
それでちゃんとした結果を残せればいいのだが、あまりパッとしない。
世の中には500億をキャッシュで払う20代の社長がいるというのに!
こんなんじゃ、頑張ってるみんなに申し訳ない。
なんか空回りしてる感がハンパないです。
そして、今やってる新しい仕事。
納期がないのに、やったことのない仕事にドップリと取り組んでる。
専門用語は、ネットで調べながらなんとかついて行ってる。
だからメチャメチャはかどらない。
他の仕事もやらなきゃならないのに焦る!
しかも、コンペだから取れなきゃ苦労も水の泡。多くの人に応援して協力してもらってるから、途中で投げ出すこともできない。
取れたとしても恐らく利益は残らない。
しかし、この経験は残る!
ここでしっかり吸収して、未来につなげる!
自分のためじゃない、会社のためでもない、
一緒に進む仲間のため。
さあ、明日も現場だ。
誰にも負けない努力で進むしかないのだ。

ブランド力

現在、大手のディスプレイ会社に、県外の展示会ブースの設営をやってもらえないかお願いをしている。
協力をしていただける可能性はあるものの、他の筋の話によると、一流ブランドの会社は価格も一流で「ルイブィトンなみ」だそうだ。
果たして今回の条件で受けていただけるのか逆に不安だ。。。
そしてそんなブランド価格で受注している同業者(向こうは一部上場会社だが)も現実にいるのだということも新鮮に感じられた。
うちがその価格でできたら相当もうかるだろうなぁ。
我々は普段、価格競争の中に揉まれており、価格に自信が持てないことが多々ある。
 他社より価格が高くて失注したらどうしよう。。。
 この価格でお客さんの採算は取れるのだろうか。。。
 あそこは高い会社だと評判にならないだろうか。。。
周辺の相場もなんとなく把握しており、今までの経験や固定観念もあって、あまりに今までとかけ離れた価格にすることができない。
そんな事を考えていたら、ふと以前聞いた「自分の価格に自信を持て」という言葉を思い出した。
自分の提供するサービスや製品に価値があると思えば、安易に妥協して安くするのではなく、その価格を突き通せと言うのだ。
その話をされた方が独立当初、大手企業に見積を持っていった際、担当者に「桁が一つ多いんじゃないですか」と聞かれたそうだ。
そこでとても悔しい想いをしたそうだ。それでも自分の信念を曲げずにやり続け、今では大勢の前で話をするまでになられた。
サービスや製品の価値を磨き上げていくことはもちろんだが、まずは自社のサービスや製品に絶対の自信を持ち、それを世間に伝え続け、実績を積み重ねていくことがブランド化の第一歩かも知れない。