経営者の判断基準 ー機関紙144号ー

今回の内容は、1994年(28年前)の塾長講話。
そのせいか、荒々しく厳しさを感じさせられる内容であり、基本的な内容は経営の12か条の一部であるのだが、今までとは違った語り口であるために、新たな発見を多く得ることができた。

「トップの「器を大きくする」ためには、心に立派な、判断基準をつくること。そして、その判断基準を「人間として何が正しいのか」と定めれば、過ちを犯すことはなくなっていく。」

そして、「経営理念を「全従業員の物心両面の幸福を追及する」と定めたことで、厳しく指導することに躊躇することがなくなった。「みんなの会社だから、いい加減に働くな!お前も頑張れ!。」「文句を言うやつはもういらん。なんでそんな奴の一生の面倒を俺がみなければならんのだ。」「一生懸命働きたいという人が集まり、そのみんなを幸せにするための会社だから、辞めたい人は必要ない。」」

経営理念の「従業員の物心両面の幸福を追求する」とは、ただ受け身で待っていれば、社長が運んできてくれるというのではない。全員が幸せになるために、みんなで頑張るのだ。それは無理ですというのなら、違う会社に行った方がいい。
次に、「全員がベクトルを合わせ、力を合わせて仕事をしていく」ために、「社長が従業員を惚れさせなければならない」とあった。
私は特にそうなのだが、「この人についていきたい」と思う人の言うことなら認めてもらおうと頑張ろうとするが、そうでなければ「仕事だから」と消極的な考え方で、使命感もなく、やらされ仕事になってしまう。
現在、PTAの役員(広報部長)を長年やっているが、PTA会長によって私のモチベーションは大きく変わっている。前にも書いたかもしれないが、この会長のためなら!と思うとすごい力がでて、周りも巻き込み、閉鎖的な学校の体質と戦いながらもPTA広報紙の改革を行って、結果コンクールで県で1位、全国審査にも入賞することができた。その時のメンバーとは、今でも信頼関係で繋がっている。
それが、今の会長はいい人なんだけど頑張ろうという気力が起きず、とりあえず仕事だからやらなきゃという感じでやってる。周りも仕方なしにやってるような感じ。結果も大したことないし、仲間同士の結束感も薄い。
同じ人間でも、トップでこんなに変わるのだ。
従業員が悪いんじゃない、全てはトップの責任なのだ。
では、従業員が惚れ込んでくれ、尊敬してくれる経営者になるにはどうすればよいか?
自分のため(利己)に経営するのではなく、従業員の幸福のため(利他)という純粋な気持ちをもち、常に奢らず自分の教養を磨き、知性を磨き、人格を磨いていくこと。
それらを教えてくれているのが盛和塾なのである。
そしてベクトルを揃える理由については以下のように記されていた。
「中小企業が力を出そうとするならば、なんとしてもみんなの考え方を、一緒の方向へ揃える、つまりみんなが一緒になって同じ方向を向いてくれれば、少しでも仕事ができるわけだから、ベクトルを揃えなければならない。」
「みんなについてきてもらって、みんなの力を集めなければならない。そのために朝礼で「実は昨日、こういうことがあったけど、これじゃ困るのです。こうしてもらわないといけません」と父親ほど年の違う専務をみんなの前で立たせて説教をした。」
当時の塾長の厳しさを感じた。そして、

「ベクトルを揃えるには、説得をしなければならない。説得とは、相手に「なるほどな」と思わせること。」

そのために「自らを磨いていかなければならない」のだ。
私はこれまで従業員を説得することはほとんどしてこなかった。
しかし、このフィロソフィを学び出してからは、少しずつ「会社をこうしたいんだ。だからこうして欲しい」ということを正直に伝えられるようになってきた。
まだまだ全員のベクトルは揃っておらず、ようやくスタート地点に立てたかなという程度だが、これからもっとみんなの力を合わせ、更に大きな力が発揮できるよう努めていく。
そして「誰にも負けない努力をする」ことが「盛和塾での第一歩」であり、一番大事なこと。朝7時から夜10時まで働いていても、それより働いている人がいれば、誰にも負けない努力とは言えない。まだまだ私は第一歩も踏み出していなかった…(~_~;)
そして最後に「儲け」に対して記されていた。
どうも日本人は儲けることに対して罪悪感があり、私も少なからずそういうあったのだが、この文章を読んでなるほどと思った。

「きれいな心というのは、自分が儲からなくてもよいというものではない。五人でも十人でも二十人でも、その従業員を幸せにしていくための心である。そのためには儲からなくてはいけない。そして会社が立派にならなければいけない。」

「中小企業の経営者が立派になれば、経済も豊かになっていくし、同時に社会そのものが立派になっていく。経済活動があってはじめて潤いのある豊かな社会ができる。」

「県庁や市役所や学校など、それらは全部、われわれの税金で賄われたもの。では、誰がもとのお金を作ったかというと、われわれの経済活動でしかない。それが回り回って税金となり、国の予算として流れていく。事業をしている人達がいるからこそ、国がある。そして従業員にも給料を払っている。」

我々が頑張って稼ぐことで、社会が豊かになっていくのだ!
だからもっと胸を張って堂々と稼いでいこう。

社員面談

本日は社員2名と面談。
7月は年に一度の昇給月であり、賞与の支給日でもあるので、会社の現状を共有し、お互い話し合って納得した上で内容を決めていくのだ。
今回は双方にとってかなり厳しい内容となってしまった。。。
そして簡単な評価を従業員に伝え、逆に従業員から会社への要望を聞く。その後はフリートーク。私の経営の考えを語り、従業員からの意見を聞く。
周りからは面談をやってるだけでも立派だと言われるが、私はまだまだ全然ダメだと思ってる。
今回の面談はお互いを知り、理解し合って信頼関係を築いていくのが目的だったのだが、まだお互いに半分も理解できてないように思う。
そして、稲盛さんは従業員にエネルギーを注入すると言われるが、私がやると、逆に相手のエネルギーを奪っているように思う。
相手のモチベーションを上げるどころか、逆に下げてんじゃないかと思う。相手がだんだん元気が無くなっているように思える。これじゃいけない。
もしかしたら、私は一生懸命相手の話を聞いておらず、自分の意見を押し付けているだけなのかも知れない。
次回の面談は、何も言わずに我慢して聞き役に徹してみようかな。

企業における自己革新 ー京セラの新製品開発を通じてー 機関紙143号

今回は「企業が成長発展をしていくためには、自己革新をはかる、つまり自ら変革をし続けるしかない」という内容であり、京セラがこれまで行ってきた新製品開発を事例に解説されていた。
もともと京セラの創業時は1種類の製品しか取り扱っておらず、しかもそれが新しい製品に切り替わることになっており、「現在の製品・サービスだけでは、時代の返還とともにやがて会社は立ち行かなくなる」という強烈な危機感から、新製品の開発に取り組む。
知識も経験も時間も何もないところから開発を進め、何度も失敗を重ね、ようやく製品が完成することで進化を続けてきた。
その時に大切なのは、「不可能だと思わず、成功を信じること」
成功を信じる「純粋な心」を持つことができるかどうかが、事業の成否を決める。純粋な心とは、「仲間のため、従業員の幸福のため、会社の将来のため」という利他の心から生まれるものである。
リーダーが不可能かも知れないと思いながら仕事をしていたら、成功しない。
私も常に「このままでいいのか」という危機感を持っている。
看板業は衰退期に入っており、このまま同じことをやり続けていても、大幅な需要の増加は望めないのではないか?
その穴を埋めようと様々なことに取り組んできたが、大きな成果を得られることなく道半ばで断念してきた。
今思えば、その理由は「純粋な心」がなかったからであり、補助金目当てだったり、利己的な思いが強かったのではないか。そうではなく、「世のため人のため」と利他の気持ちで取り組まなくてはならないと感じた。
今、弊社ではある事業を開始しようと構想を練っている。
この事業の意義、目的を見つめ直し、「動機善なりか、私心なかりしか」の精神で進めていこうと思う。そして、自らが先頭に立って前へ突き進んでいく。
なお、日本人はイノベーションが苦手な人種のようだ。
それは、「積み上げ式」といって、過去の事例や資料から、新たな商品やサービスを作り出す傾向にあるからだそうだ。
それと比較し、欧米では「トップダウン方式」といって、「こういう思想のものをつくってみようではないか」と、まずコンセプトワークを先に行う。そしてそれを実現させるにはどうすればいいか?を考えていくそうである。
この一人機関紙マラソンを初めて、次で2ヶ月になる。
たったの2ヶ月で、読んだ機関紙も9冊だけなのだが、自分も従業員も変わってきているように感じている。
まず、自分自身が先頭に立って、一番働かなきゃと思うようになった。
そのために、先週から朝は7時に出社するようにした。出雲から出勤してるので、朝は6時くらいに家を出る。そして、社員に任せっぱなしだった仕事を、自らもやるようにした。仕事が終わるのは夜9時頃。久々だったので、週末はヘトヘトになった。「誰にも負けない努力」にはまだほど遠いので、もっともっと頑張らなければ!
そして、朝礼で「京セラフィロソフィ」の輪読を行い、その後各自が感想を発表して、フィロソフィをみんなで学んでいる。朝礼に参加していない従業員にも内容を共有し、感想の提出を義務付けている。
正直、小難しい道徳のようなスピリチュアルな内容もあり、従業員から反発がくるんじゃないかと予想していたが、以外にもみんな受け入れてくれた。それどころか、従業員みんながスレていないというか、とても素直な心を持っている人たちと分かり、この人たちとだったら頑張っていける!と自分自身勇気付けられた。
そして、私の考えていることを更に従業員が理解してくれ、協力してくれるようになった。今まで理解してもらう方法が分からなくて、従業員には不安な思いをさせていた。
「男は黙って背中を見せる」という価値観で40年近くやってきたので、自分の夢とか思いを人前で語るのは苦手なのだ。
継続は力なり。今後も更に学び、実行していきます。

英語教室

私は数年前から独学で英語を勉強してる。未だにさっぱり話せないのだが、聞くことは半分くらいは理解できるようになってきた。
先月からは英語教室にも通ってる。通ったら英語が話せるようになるかと思ってたが、実際は全然違ってた。そうだよな、英語教室はたった週1時間のみ。この場で話せるように、各自がそれぞれ努力をしてくるという仕組みなのだ。
受け身じゃ何も得られない、だから自主的に頑張るしかない。このバランスに気付いた時は一本取られたと思った。自社もこんな仕組みを作りたいものだ。

6回目の独立記念日

7月2日は6回目の独立記念日でした。
これまでお世話になった全ての皆様に、心より御礼を申し上げます。
6年前に自宅の一室で、7万円のノートパソコンを7回ローンで購入してグローバークはスタートしました。独立するとローンが組めなくなると思い、あらかじめクレジットカードを3枚くらい作っておいて、1枚50万円まで借りれるから、150万円までならなんとかなるな。。。と、本当にゼロからのスタートでした。

車もなかったので、知り合いの車屋さんからつぶれそうな軽の白いミニカを借りてきてしばらく乗っていました。ホーンが勝手に鳴り出して止まらなくなることがあり、夜中に自宅に帰ることができず、人気のないところでホーンが鳴り止むのを待ってから家に帰ったこともあります。
今も相変わらず綱渡りのような経営内容ではありますが、初心を忘れず、更に多くの方々と地域社会のお役に立てるよう、誰にも負けない努力で精進してまいります。
今後ともなにとぞご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

知行合一

このブログを最初から最後まで通して読んでみた。
なんか、分かったようなことばっかり書いてるなという印象だった。
知ってるだけじゃ全く意味がない。

実践しないと!

やるなら徹底的にやらなきゃ。
そんな時に自分のモチベーションとなる言葉は、「例外を無くす」
例えば、ジョギングを始めた人が「今日は雨だから。。。」とか、「昨日遅くまで仕事だったから。。。」とか自分自身にできない(やらない)言い訳して、そこからだんだんやらなくなるパターンが多いように思う。
私も弱い人間だから、そういう逃げ道を塞ぐために「例外を無くす」ということを意識するようにしている。
できない理由を並べられるのは、オレは一番嫌い。
できる方法を考えろよ。